「薬局に痛風の薬って売ってるのかな」
「足が痛いの?」
「いや、そういうわけではないんだけど……」
「薬が欲しいなら病院に行ったらどう?」
痛風とは、尿酸(プリン体の代謝産物)が関節に蓄積して結晶化し、炎症を引き起こす病状です。
急に足の親指の付け根などの関節が腫れ上がり、激痛に襲われるのが特徴です。
数年前のある日、相方が靴がきついと言いだしました。
つま先が少し痛いとのこと。
足を見ると左右で明らかに違いがあり、片方の足が全体的にぽってりと膨らんでいて、少し赤黒く見えるような気もしました。
足が腫れている。
「片方がカッパの足みたい。本物のカッパを見たことはないけど」
「失礼なことを!誰がカッパだよ」
「アハハ。冗談」
笑っている場合ではありません。
これって痛風なのか?
これがうわさの痛風!
風が吹いても痛いから痛風だ!!
ダンプカーに轢かれたような痛み……
私は心配になり、すぐに病院に行ってもらいました。
結果として、尿酸値はやや高めでしたが、痛風と断定するには至りませんでした。
医師は鎮痛薬を処方しました。
この日からしばらく、プリン体の少ないビールを飲んでいましたがいつの間にか
通常のビールに戻っていました。
ビールだけが原因ではありませんが、ビールに含まれるアルコールとプリン体が痛風発作を引き起こす可能性があるそうです。
ちなみに、プリン体の多いお酒としてはビール、日本酒、紹興酒、ワインなどがあります。
プリン体を多く含む食品にはレバーや白子、エビなどがあります。
相方は痛みに強い方なので、あまりあれこれ言わないタイプですが、病院に行くべきかどうか尋ねてきた時には、かなり症状が悪化しています。いつも、もっと早く相談してくれたらいいのにと思います。後になってしまうと手続きや治療が面倒になることがあるので、早めの対応が重要です。
今回、薬が薬局で販売されているか尋ねられた時、絶対に足が痛いのだと思いました。
「薬を飲むよりも、ビールをやめたらどう?」
「そう言われると思った。だから言いたくなかったんだよね」
「ちょっとPCで調べてみるよ」
わからないことはPCで検索です。
「痛風 予防 薬」と検索してみます。
「大体はサプリが売られているね。それと鎮痛薬も」
「痛みが出る前の、予防に効果のある薬はあるの?」
「それならサプリがいいかも。尿酸○○や○○尿酸、尿酸値○○とかがあるよ」
「それはいくらぐらいするの?」
「月に1000円から3000円ぐらいだね」
「......」
相方は黙っているけれど、頭の中ではいろいろ考えているのかもしれません。
時折、カッパの足を見せて明日の朝に激痛が起こったらどうしようと尋ねます。
痛み止め飲めばいいよと答えます。
ダンプが轢くよ、ダンプだよと不安げですが、そうならないようにするのが大人ですよね。
予防は簡単なことではありませんが、自分の身体を守るために日々努力しようと本気にならないといけませんね。